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「IMF世界経済見通し」にみる経営改善のヒント

新潟県長岡市のアパレル衣類修整のプロ集団、山田修整有限会社社長の吉田です。「衣料品修整」=納品トラブル解決をサポートする経営者の立場から考えることを中心に書き留めています。

 

2024年1月30日IMFの世界経済見通し(WEO)2024年1月改訂版が公表されました。その情報から、日本経済に影響するポイントを整理して、経営改善のヒントについてまとめてみました。

 

 

Ⅰ日本経済に影響するポイントの整理

1)世界経済の成長率は底堅いが、インフレと財政引き締めが足かせに

・2024年と2025年の成長率は3%台で米国や中国の景気が支えるが、歴史的

 平均を下回る

・供給不足や原油価格の高騰などでインフレが上昇し、金融政策の引き締めが

 進行する

・財政支援の縮小や債務の増大も経済活動に重荷となる

 

2)インフレの鈍化とハードランディングの回避がリスクの均衡をとる

・インフレ率は2024年と2025年に減速し、ディスインフレ

 (インフレ率の低下)が進む

・金融環境の緩和や構造改革の推進が成長を押し上げる可能性がある

・地政学的ショックや一次産品価格の再高騰、中国の不動産部門の低迷などが

 成長を下押しする可能性がある

 

3)政策当局者はインフレと財政のバランスをとり構造改革を進めるべき

・金融政策はインフレの動きに応じて調整し、インフレ目標に向かわせる

・財政政策は財政余力を再構築し、債務の増大を抑制して新たな支出を確保する

・構造改革は生産性や債務の持続可能性を強化し、所得水準を高める

 

Ⅱ経営改善のヒント

1)世界経済の成長は緩やかだがインフレの鈍化やハードランディングの回避が  

 見込まれるので、過度に悲観的にならず、長期的な視点で事業を展開する

2)インフレや金融政策の引き締めによるコストの上昇に備え、効率的な経営や

 価格設定を行う

3)財政政策の縮小や債務の増大による需要の減退に対応し、自社の財務状況を

 健全に保ち、必要な投資を行う

4)構造改革による市場の変化や競争の激化に対応し、自社の競争力や生産性を

 高める

 

「言うは易く行うは難し」ですが、自分自身・自社の既存の殻を破って挑戦する決断力・行動力が問われるのは間違いないでしょう。