新潟県長岡市の衣類修整のプロ集団、山田修整有限会社社長の吉田です。「衣料品修整」=納品トラブル解決をサポートする経営者の立場から考えることを中心に書き留めています。
昨日7月7日放送のNHKテレビ番組「チコちゃんに叱られる」で、世界遺産のはじまりについて紹介されていましたが、わたしは、番組を観ながら全然別のことを思い巡らしていました。
世界遺産とはユネスコが採択した条約に基づいて、人類共通の貴重な文化遺産や自然遺産を保護するために登録された遺産のことで、現在1,157件が登録されていますが、そのはじまりは1960年代のエジプトにありました。
当時、エジプトではアスワン・ハイ・ダムの建設が進められていましたが、その影響でナイル川沿いにある古代エジプトの遺跡群が水没する危機に直面していました。その中でも有名なのが、ラムセス二世が建設した巨大な岩窟神殿・アブシンベル神殿です。
この事態に対してユネスコは各国に救済を呼びかけ、世界60カ国からの援助を得て遺跡群を安全な場所に移設する計画を実施。その結果、アブシンベル神殿は1,000個以上のブロックに切り分けられ、4年をかけて現在の場所に移設されたのです。
この前代未聞の救出劇は、「人類共通の遺産を守ろう」という機運を高め、1972年に「世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約(世界遺産条約)」が採択されるきっかけとなりました。
この事例は、国々が力を合わせることで、文化や自然の価値を認め合い、共有し、保存することができるという実例ですが、この話題をテレビで観ながら、わたしは同時に全然別のことを考えていました。
それは「自分の長所も過ぎると短所になる」ということです。
世界がひとつになれた素晴らしい事例を素直に受け取れず、「素晴らしい事例だけれど、自分の身の回りに関しては、そんな簡単にいくものじゃない」と悲観的な想いが湧いていました。
わたしの長所には「注意深い・うまくいかなくなりそうな部分に目がいく」ということもありますが、時として、「本筋ではない細かいことに気を取られる・リスクが見えるため悲観的になることがある・行動のスタートと加速に手間取る・対応不能になるとフリーズする」という短所に切り替わることも自覚しています。
そのことを自覚しつつ、経営においては「最悪を想定し、最善の備えをし、楽観的に対処する」姿勢でいたいと考えています。