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【修整用語】毛焼き加工

こんにちは。新潟県長岡市の衣類修整のプロ集団、山田修整です。

 

わたしたち山田修整有限会社は、繊維の産地だった新潟県長岡市(旧栃尾市)で創業して57年。織物・ニット商品の製造工程に関連するトラブルに対処して商品を生かすことに日々全力を尽くしています。「修整」は、そのままでは納品不可とされる「B品」をなんとか生かそうとする仕事です。

 

今回は、【修整用語】毛焼き加工についてご紹介します。

新潟県長岡市 衣類修整のプロ集団 山田修整有限会社
毛焼きでは、織物表面の羽毛をガスの炎で焼き取ります

毛焼き

毛焼き(けやき)は、糸あるいは織物の表面に発生した毛羽を焼いて取り除き、その表面を平滑に、また織組織を鮮明にする目的で行われる加工法の一つです。

 

主に木綿などのセルロース系繊維の糸や織物に適用されます。

その方法には、主に次のようなものがあります。

① ガス焼き

糸や織物を、高速でガス炎の中を通して毛羽を焼く方法で、現在、主流となっています。

② 熱板毛焼き

加熱した銅板の上を移動させて毛羽を焼く方法で、円弧状固定板型と回転ローラー型とがありますが、現在はあまり利用されていません。

③ 電熱焼き

ニクロム線に織物を接触させて毛羽を焼く方法です。

なお、合繊との混紡物の場合は、合繊が熱収縮し、毛玉を生じ、硬化し、外観や風合を悪くし、また染斑(そめむら)を起こすこともありますので注意が必要となります。

 

綿及び麻織物では表面をくっきりとさせます。毛織物生地でもクリア仕上げのように織物組織が判断でき、硬めの製品に仕上げる場合も前段の工程で毛焼きを行います。