![新潟県長岡市 衣類修整のプロ集団 山田修整有限会社](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=495x1024:format=jpg/path/sc36ccd02119a8f54/image/ib3419d4528cdebaa/version/1665907221/%E6%96%B0%E6%BD%9F%E7%9C%8C%E9%95%B7%E5%B2%A1%E5%B8%82-%E8%A1%A3%E9%A1%9E%E4%BF%AE%E6%95%B4%E3%81%AE%E3%83%97%E3%83%AD%E9%9B%86%E5%9B%A3-%E5%B1%B1%E7%94%B0%E4%BF%AE%E6%95%B4%E6%9C%89%E9%99%90%E4%BC%9A%E7%A4%BE.jpg)
新潟県長岡市の衣類修整のプロ集団、山田修整有限会社3代目社長の吉田です。「衣料品修整」=納品トラブル解決をサポートする立場から考えることを中心に書き留めています。
修整で取り扱う欠点に「シワ」があります。「シワ直し」というのは、生地に入ってしまった余分なクセをリセットすることです。
そのプロセスは「寝グセ」を直すプロセスを想像してもらうのが手っ取り早いかもしれません。クセづいた部分を濡らしてリセットする、そんなイメージで、実際には、しっかりと生地を張った状態(テンションをかけた状態)でシワを伸ばして、クセづいた時よりも高い温度で再セットするのがポイントです。クセがついたのが製造工程の初期段階になればなるほど、つまりクセの継続時間が長いほど頑固で直りにくい「シワ」になります。
「クセ」を日常生活に置き換えると、「習慣行動」と言えるでしょう。そのクセには「よいクセ(習慣行動)もあれば「悪いクセ(習慣行動)」もあります。体温や血圧など、生命維持のために外界の変化に関わらず体内を一定の状態に保とうとする人間の持つ標準装備を「ホメオスタシス」と言いますが、人間は変化を嫌う生物であるとも言えます。頭では「こうした方が良い」とわかっていても、実際には「ついつい別な行動をとってしまう」ということもわたしたちが日常生活でよく経験することです。
わたしは人間の心理や成長プロセスに興味関心があるので、「シワ直し」をする時に、「これって人間の習慣形成にもあてはまるなぁ」なんてことを考えながら作業しています。「直したいシワ」を「直したい習慣行動」とするなら、しっかりと生地を張った状態(テンションをかけた状態)でシワを伸ばすことは、新しい情報を得たり具体的に置き換える新しい行動を明確にすることに当てはまります。また、クセづいた時よりも高い温度で再セットするのは、「自分自身のモチベーション」だったり「周囲の協力者からのサポート」だったりするでしょう。結果は、「行動内容は具体的か?」「どんな気持ちで取り組むか?」によって大きく異ることになります。
実際に新しい習慣をスムーズに定着させるには、行動を分解してスモールステップにしたり、○✕ではっきり評価できる行動にすることなどいくつかのコツもありますが、その本質は「シワ直し」にも通じるものがあるだけでなく、「シワ直し」がうまくできた時の「やった~」という「スッキリ感」も共通していると感じています。