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社長業の心構えは「不易流行」

新潟県長岡市の衣類修整のプロ集団、山田修整有限会社3代目社長の吉田です。「衣料品修整」=納品トラブル解決をサポートする立場から考えることを中心に書き留めています。

 

山田修整もおかげさまで創業58年を迎え、10月より社長交代の運びとなりました。実際の就任に先立って、今年度4月以降まず取り組んだことは、「経営理念」についてあらためて考えること、そしてつたなくてもいいから「100年ビジョン」を描いてみることでした。

 

画像は星の軌跡ですが、地球上から見ると、北の空の星は北極星を中心にまわりを回転しているように見えるので、天測航行を行う際に正確な測定をするための固定点とされてきました。会社経営においても、特定の指標を時系列で記録することによって経営判断の材料とする「定点観察」を行います。

 

「自分が(会社が)今どこにいるのか?どんな状況なのか?」「これからどう舵取りをしたらいいのか?」、こういったことを判断するためには、会社組織の規模に関わらず、「変わらないもの」を掲げる必要があるだけでなく、節目節目で「時代や社会情勢など変わるもの」に照らし合わせてあり方や進路を調整することが経営の本質だとわたしは考えています。「変わらないもの」にあたるのが、「経営理念」であり「ビジョン」です。混迷の時代だからこそ、「変わらないもの」の重要性がいっそう増していると感じます。

 

「不易流行(ふえきりゅうこう)」・・・聞き慣れない言葉だと思いますが、「いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと」という意味です。ルーツは俳人松尾芭蕉の理念として門弟が書き記した言葉で、会社経営でいうなら「伝統」と「革新」ということになります。

 

そんなことを思い浮かべながら、社長業1年生の心構えは「不易流行」だと考えています。